西部通信 ピアノと湿気Q&A

Q1.ピアノ内部の空気は循環していますか?

空気は温度や水蒸気量(湿気)の違いにより、空間を常に移動します。
ピアノの内部は密閉状態ではありませんが、押入れ、タンスと同様、外部と空気が入れ替わりにくい構造をしています。
特に複雑な仕組みの多い※打弦装置(アクション)のある場所や、鍵盤の下は空気の循環が悪く、そのため湿気もこもりがちになります。

Q2. ピアノ内部の温度は?

ピアノのように閉じられた空間では、窓から入り込む太陽熱や暖房で暖められた空気が内部に入り込みにくいため、室内と比べるとおおよそ温度の低い状態にあるといえます。

Q3. ピアノ内部で湿度が高い場所といえば?

まずはドアで仕切られた部屋について考えます。暖かい空気は密度が軽いため上昇します。こうして天井付近は暖められ温度は高めに推移します。逆に床下部分は天井と比べると相対的に温度が低い傾向を示します。
この温度差により空気は対流を繰り返します。しかし、完全に解消されることはないため、温度の低い床下部分は相対的に湿度が高くなります。
これをピアノに置き換えますと、ペダルのある下部付近の温度は天面付近に比べると低く、そのため相対的に湿度が高い傾向にあると考えます。

湿気(水蒸気)はどの場所でも一定になるよう、移動を繰り返します。この湿り気(水蒸気量)が一定であるとすれば、湿度は温度の影響を受けることになります。

Q4. ピアノ内部と室内の湿度差はどれくらいありますか?

ほとんど開閉しないピアノ内部の温度は、室内と比べると約1℃程度前後低いといわれます。(Q2.の説明を参照下さい)
繰り返しますが、空気中の湿気(水蒸気量)が一定であれば温度が低い場所での湿度は高くなります。
室内とピアノ内部の温度差が1℃あれば、湿度は最大で約10%の差が生じることになります。

仮に室内の湿度が70%であれば、ピアノ内部は湿度80%になる場合もある!

Q5. 湿度が高ければピアノの木製部分はどうなりますか?

木は呼吸作用を持ちます。湿度が高いと空気中より湿気(水分)をとりこみ、また乾くと湿気を吐き出します。
ピアノのスピーカーともいわれる響板も同様に呼吸します。そのため湿度の高い状態が続けば、木部は水分を取り込んだままの状態になります。木部の水分は音質に大きな影響を与えます。因みにピアノにとって最適な湿度は60%前後といわれます。

Q6. 湿度が高いと結露が生じやすいの?

空気中には、それ以上湿気を溜め込めることのできない限界点があります。これを飽和(飽和水蒸気量)と呼び、温度により変動します。
空間は温度が上昇を続けると、その分、空気中に湿気(水蒸気)を蓄えこむことができます。しかし、逆に温度が下がり続けると、湿気を蓄えられなくなります。次に、元々湿度が高い状態にあれば、湿気を溜めこむ限界点も早く訪れます。そのため、湿度の高い場所では、わずかに温度が下がるだけで、湿気が気体から水の状態に変わります。(結露現象)
つまり、温度が下がる場合、湿度60%より湿度80%のほうが結露しやすいことになります。

Q7. 結露によるピアノの被害とは?

特に弦やフレーム(ピアノの骨格部分)、ピン(けん盤を支えるピン)などの金属部品に被害が見られます。
その理由は、金属は木製品や繊維と比較すると熱(空気の温度)の伝わる速度が早く、そのため周囲の温度が下がれば
いち早く反応してしまうためです。この金属部品に付着した結露水は時間をかけて錆となり、ピアノの動きに良くない
影響を与えます。

Q8. 湿気が高ければ金属は錆びますか?

結露から生じた水による影響がなくても、湿度80%以上であれば錆の発生条件となります。
高湿度の状態が長期間続くだけで、金属は錆びることがあります。(冬だけでなく、夏にも注意が必要)

Q9. 結露を起こさないためには?

部屋の中で水分を発生させない。極端な温度変化を抑える。また、余分な湿気をピアノ湿度調整剤、除湿機で取り除くことが必要です。除湿機は部屋全体でみれば効果的ですが、スイッチを切ると数時間で他の室内の湿度に戻ります。

Q10. 湿気っぽいと、なぜカビは発生しますか?

カビが生息する条件は他の生き物と同じく、空気、水、温度、栄養によります。
そのうちの水は、湿気(水蒸気)からも補給できます。関係湿度60%以上であれば、かなりのカビの生息条件となります。
また、ほこりの多い場所ではほこりから水分を補給することがあります。

湿気によるピアノの主な被害

1 キースティック

症状 鍵盤が戻らない
理由 鍵盤の動きを伝える木製品や毛織物製の部品が湿気により膨張したため

2. アクション内のスティック (ハンマースティックなど)

症状 鍵盤は動くが音が小さくなる、またはこもる
理由 アクションが湿気により動作不良をおこしたため

※文中に表示した「湿度」はすべて「関係湿度」のことです。

湿気を防ぐには?

これまでの説明のように、ピアノにとって湿気は大敵です。湿気によるカビやサビをピアノから守るために、『ピアノ湿度調整剤』と『防虫・防錆剤』の併用をオススメいたします。

ピアノ湿度調整剤

湿気から大事なピアノを守る為、西部ピアノとしては年一回、ピアノ湿度調整剤の交換をお勧めしています。個数は2個から、沖縄のような多湿な地域だと3、4個でもとアドバイスさせていただいております。一年に一度、是非お取替え下さい。

ピアノ湿度調整剤 ¥1,600 +消費税

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西部ピアノの湿度調整剤は、湿気を吸収するとともに発散もします。湿気を吸収するだけの一般的な乾燥剤とは違い、ピアノにとって最も快適な湿度に保ちます。また西部ピアノで扱っているピアノ湿度調整剤は植木に使えるほど自然にやさしく、環境に配慮したものです。

防虫・防錆剤

防錆剤・防カビとしても効果を発揮する、西部ピアノがお勧めしているDr.フォルテも是非ご一緒にご使用ください。

Dr.フォルテ ¥1,200 +消費税

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Dr.フォルテはフェルト、クロス類他、ピアノ内部に発生する害虫や、弦および金属部分につくサビを防ぐピアノ専用の防虫防錆剤です。防カビ剤配合によりカビの発生にも対応します。一年に一度、是非お取替え下さい。

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