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ピアノ文化の歴史

〜雑誌月刊ピアノ広告より〜

ベートーヴェンの人生とともに、花ひらく!

ピアノの音域がぐっと豊かに。
18世紀はじめに誕生したピアノの素晴らしさが認められ、さまざまな名曲が誕生した19世紀。
ベートーヴェンの活躍が大きかったってホント?

■ピアノと取っ組み合い!?

ベートーヴェンといえば、髪を激しく振り乱して演奏するイメージがある。ベートーヴェンはナポレオンに交響曲「英雄」を捧げたのだが、後にナポレオンが皇帝の座についたと知り、「彼も俗物であったか!」と激怒し、作曲したばかりの楽譜をばらばらに引きちぎってしまったという話が残っている。おそらく気性は激しかったのであろう。「ピアノを壊す名人」とも言われ、しょっちゅう修理をしていたらしい。一生のうち6台のピアノを使った。

ベートーヴェンは交響曲が有名だが、ピアノソナタもたくさん書いてる。「悲愴」「月光」……どれも胸にぐっと迫ってくる曲ばかり。きっとピアノと格闘するように作曲したのであろう。ベートーヴェンは生涯を通じて、ピアノの限界を超えるようなダイナミックな作曲をしているが、実際、ピアノが進化する度に、その性能をめいっぱい使ってピアノソナタを作っていたのだ。つまり、ベートーヴェンのピアノソナタを追えば、当時のピアノが進化していく様子がわかるということだ。

■鍵盤の数が73鍵に増えた!

ベートーヴェンは初期のころ、まだ61鍵しかないワルター製のピアノを使っていた。高音をギリギリまで使って作曲していたのだが、いまひとつ窮屈な印象がある。そんななか、7鍵多い68鍵のエラール製のピアノを手に入れると、早速このピアノの高音を効果的に使って作曲するようになる。そのころ作曲されたピアノソナタ第23番「熱情」は、当時の最高音がたくさん使われている。ベートーヴェンはピアノの性能がアップしたことが、よほど嬉しかったのかもしれない。ベートーヴェンはピアノの進化に強く刺激を受け、また反対にピアノは、ベートーヴェンの才能を充分に引き出す性能をもつように発展。つまり切磋琢磨の関係なのである。ピアノが「楽器の王様」と言われるまでに発展したのは、ベートーヴェンのおかげでもあったのだ。

のちにベートーヴェンは73鍵のブロードウッド製ピアノを手に入れる。後期といわれる作品では、低音の響きも豊かに、ベートーヴェンの音楽的個性の真髄が見られる。「ハンマークラヴィーア」、つまりドイツ語で「”ピアノ“のための」とわざわざ書かれたソナタ29番は、非常に芸術性が高く、演奏も困難。現在もピアニストにとって大きな壁のような曲である。ベートーヴェンの作風は、古典派の厳格な形式を持ちながら、熱狂的な印象が強い。ベートーヴェンの後、ショパンらが活躍するロマン派の時代がやってくる。ベートーヴェンのファンであったリストなどは、ベートーヴェンのピアノをゆずりうけたのである。

作曲家トリビア

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